210908

 そういえばまとめて話したことなかったなと思ったのでソシャゲ遍歴を書いていこうと思う。流石に一瞬入れただけのものや覚えていないものは抜けてしまうけど別に網羅性を期待するようなものでなしそこはそういうものとして流してください。もうサ終したり離れたりしたものについての記述は当時の記憶しか準拠できるものがないのでそこらへんもかっちりはしてません。あとめちゃくちゃどうでもいいんだけどこういうゲーム関連の文章って書き手の一人称が“筆者”なイメージがあるのでこの文だけそれに倣います。

 

1.グルーヴコースター(2015?)

ソシャゲといっていいかどうか微妙なラインだけど一応覚えているし印象深かったので。タイトーつながりで入っていたダライアスGood bye my earthという曲がえらく気に入ってこの曲ばかり延々やってそこそこいいところまでいった気がする。かといってそこからダライアスをやったりはしなかった。なんというかゲーセンでシューティングとか格ゲーを黙々と(実際は黙々とではないだろうけど)やって腕を磨いてる人ってものすごい強者というか自分の中で強いオタクみたいなイメージがあって絶対にああはなれないな、みたいな思いが今でもある。ゲーセンは校則違反だったので行きませんでした。

 

2.Fate/Grand Order(2015~2017)

サービス開始からやっていた。正直スマホでフェイトみたいな惹句がふんにゃりすぎて逆にさわってみたら思いの外長続きしてしまったのがあって、というのも筆者は割と、というかかなり単純作業が好きで気分が乗ると周回とか結構やれてしまう質だったからです。こういう周回で素材集めて強化するのが主で話読むのが副みたいなゲームやってはじめてわかったしソシャゲ適正は割とあるっぽいんですよね。それなりにお金も突っ込んだような気がするけどもうだいぶ忘れた。ただB宝具のキャラを好きになりがちでB上げて500%で宝具打って気持ちよくなるゲームをずっとやっていた。

第一部の五章辺りからお話がピンチだぜ→一人が体張って見せ場つくって時間稼いで死ぬぜ→惜しいやつを亡くした……あいつのためにも……!→この行程を勝てる要素が出るまで繰り返して勝つ、の一本槍に感じられたのと後述するトライナリーに全部のリソースを注ごうと思ったのでやめたはず。一番面白かったのは空の境界コラボで両儀式と初戦闘になったらKalafinaコーラス入りの梶浦由記曲が流れ始めたところです。戦闘になった瞬間かっこいい立ち姿でKalafinaコーラスが流れる両儀式面白すぎて笑わないの無理。

 

3.拡張少女系トライナリー(2017~2018)

やろうと思った理由はTLに流れてきたプレイ画面のUIが好きだったからで、続いた理由は普通にシナリオが面白かったのとなんか取り組みの熱量がいろんな意味ですごかったのと主人公=プレイヤーというスタンスへの徹底が立派だったから。お話自体はまあ怪物が出てくるんですがそれを倒せる特殊能力をもった女の子たちがいてその子達となかよくなっていって…といういつでもどこかに絶対あるタイプの作品なんですが、始めるとまずナビキャラからあなたにはこの子たちと結婚してもらいます!ってメインヒロイン5人の画像と一緒に言われてうわーまーたプレイヤーとキャラの関係の友情→恋愛でリニアに捉えるタイプのゲームだよとげんなりしたんですが(ギャルゲなのでげんなりするほうがおかしい)、対する選択肢として「私女だけど…」みたいなのがあり、それを選ぶと「大丈夫!!」みたいに肯定されてちょっとびっくりしたんですね。いわゆるギャルゲで明確にプレイヤーとして女性を想定しつつきちんと大丈夫、と作品の中で明言するのって筆者ははじめてだったので、そういう視点があるゲームがどういうものを見せてくれるのか気になったのでした。

このゲームにおける芯として、プレイヤーとは“あなた”自身でありキャラクターでもアバターでもないこと、そして出てくる女の子たちはキャラクターではなく並行世界に実在する人間である、という二点がありました。なのでヒロインとの交流も“主人公キャラが話しているのをプレイヤーが眺める”のではなく、“こちらにいる自分とあちらにいるヒロインがメッセージアプリを通してチャットをする”という形式でずっと行われます。この距離感がわりとちょうどよくて、いや別にキャラと懇意になりたいんじゃなくて、適切な距離で物語を進んでいきたいだけで…という気持ちに対してちょうどいい居場所を与えてくれたわけです。いやギャルゲなので選択肢で好感度は上がるし数値によって関係性は進展していくわけですが、でもそれはそれとしてチャット越しの関係である、という留保はなされている。実際にヒロインの一人から“あなた”へ宛てられたメッセージでは、「あなたが男の人なら○○に行きたい、女の人なら○○へ行きたい」というものもあってそういった心遣いの細やかさは随所に感じられました。あと別のヒロインだと“あなた”について話してて好意的なことを言ったら友人からいや顔もわからんチャット相手を信頼するの危なくない?とかマジレスされたりもする。実在性についてですが、たしかリリース前から各ヒロインのツイッターが動いててなんか普通に回転寿司とかいった写真が上がったりストーリーで言及されないお気に入りの(実在する)喫茶店があったりとか、とにかく人物に情報量を詰めていく方針が楽しかった。

ゲームとしては毎週メインストーリーが6分くらいの短編アニメで配信されて、それにまつわる各ヒロインごとのお話が選択肢ありのADV形式で展開されるもの。筆者は一応全員やってて、これもなかなか楽しかったんですよね。選択肢がこの作品は結構重要で、選択後のリアクションだけ分岐して元通り、ではなく重要な選択についてはそれぞれのプレイヤーの選択に応じたシナリオにリアルタイムできちんと分岐しました。めちゃくちゃざっくりいうとデトロイトのあれなんですが、あれを毎週更新のゲームで全選択肢に対してやってたのはちょっと熱量おかしかったと思う。選択によってはプレイヤーの何割がどれを選んだかみたいな円グラフが集計結果として出ることもあって、たしか一番少ない選択が全体の0.5%だったんですがその選択肢にもちゃんとシナリオがあったはず。毎週書いてたっぽい話をブログで言っててやべえ…ってなった。リアルタイム性という点だとちょっとこれ以上の経験はないな、と今でも思っています。終盤は毎週スクショ取ってシナリオに対するメモを4キャラ視点ぶん書いてて全部で何万字かはあったはず。

あととにかく人物の書き方がよくて、さっき言った“実在性を高める”という方針のひとつにプレイヤー以外との関係もきちんと描くというものがあり、ヒロイン間の描写がメインストーリーの本筋にも絡んできたりしました。そのせいで2017年にもなってソシャゲのギャルゲのヒロイン同士のカップリングにハマってプレイヤーへ向けられる好意を否定したくはないが受け入れたくもないので好感度を上げすぎない程度に調整するという苦行に勤しんでいた記憶があります。あんまり売上が良くなかったのか(たぶん労力かけすぎてたのもある)、1年半でサービス終了となり最後までつきあいました。他にもいろいろいいところ悪いところ憎めないところはあるんだけど、ひとつだけ掛け値なしにいいのは劇伴とキャラソン。これは本当にいいので聞いてみてください。アニメも配信サイトにあるかもなのでそれも気になったら。

 

4.きららファンタジア(2019~継続中)

きららキャラがRPG世界に!と言われても特に食指は動かなかったんですが、好きな作品が参加していてなおかつ作者さんが割と乗り気だったりすると軽くでも触っておこうかなという気になるもので、初めた直後にほしい☆5を引けたのでそのままどんぶらこどんぶらこと続けています。

お話に関してはマジできららキャラがRPG世界に!なんですが、現在進行中の第二部は深見真がシナリオをやっていて、きららみたいな世界は欺瞞や!汚染したる!という硬派気取りの浅いオタクみたいな主張をしている敵組織の名前が“リアリスト”というちょっとおもしろいことをやっています。こういうソシャゲの常としてイベントイベント合間にメインという構造にはなってしまうのですが、その点きららファンタジアはオールスターものなので好きな作品のときはしっかりやって知らなかったりそうでもない作品のときはゆっくりやる、というプレイスタイルを取りやすいのがいいところです。もちろん知ってる作品があればあるだけ楽しくなるでしょうし。あとイラストについては全部作者描き下ろしなんですが、イベントシナリオなどに関してはライターさんの担当で、シナリオ面で原作者が関与しているのは不定期に実装される作家クエストとか完結記念クエストとかに限られます。つまり言い方は悪いですがだいたいのお話が公認(≒公式)の二次創作みたいなポジションなので、作者が関わったもの以外は重要視しないスタンスの人は特に悩まずスルーできる。そういった意味でも力の入れどころ抜きどころがはっきりしています。ソシャゲを続けるコツはシナリオをあまり読まないこと。どれかの作品単推しの人はサブで、雑誌・きらら箱推しの人はメインでというプレイスタイルが想定されてそうな感じ。作品によっては☆5が期間限定ばっかりだったり実装に多い少ないがあったりはどうしてもしてしまうんですが。

特徴的なのはたぶんキャラの育て方です。きらファンはコマンド選択式のバトルをやっていて、①各キャラが一つだけ装備できる武器に応じたぶきスキル②各キャラごとのクラススキル二つ③ゲージが貯まると使える各キャラ固有のとっておき(必殺技)④何の制限もない通常攻撃の四種類五つのスキルを一人のキャラが持っているわけですが、①~③にはレベルが設定してあります(上限はいろいろ)。その上昇方法が素材ではなく使用回数なんですね。どんなキャラでも最大限の性能を発揮するにはパーティーに起用するということが必要になってくる。ある程度育ったあとのやりこみ強化要素だったりステータスにあまり影響のない推しアピール要素ではなく基本性能の面でこういう作り方なのは好きなキャラと長く時間を過ごすための設計のはずで、オールスターものなんて好きな作品・好きなキャラありきで始める人がほとんどなんだからそういう設計にするのは正しいしやる側としてもじゃあ使い続けようとなれてよくできてます。逆にこの敵を倒すにはこのキャラが必要だから普段使ってないけどパーティーに入れよう、となっても十全な性能を発揮できないということでもありますが。ちなみにぶきはガチャではなく普通にショップで買えるのでまず困りません。ガチャじゃないんだってびっくりしたけど☆5には専用のぶきがあるのでそこらへんがやりこみ要素です。まあここでも実装に差があるんですが……。来ないキャラは年単位で来ないし、来ても最終進化まで更に年単位で待ちます。出てるキャラの人数とバランスを考えると仕方ないとはいえここは明確に欠点です。

きららキャラがRPG世界に!というコンセプトに抵抗がなければ描き下ろしイラストはあるし作品によってはアニメ未登場のキャラにも声がついたりアニメ化してなくても参加したりとファンとしては嬉しいことが多く、そんなにがっつりやらなくても楽しめるところは楽しめる作品なので(なにせ第二部は第一部を読了していなくてもプレイできる)続けやすいゲームです。あと第二部のテーマソングがむやみやたらに胸を打ちます。“前を向く/笑顔でいる/簡単なことじゃない”という歌詞、ありきたりではあるんですがきららオールスター作品の主題歌として出されると個人的にこみ上げてくるものがあるので。簡単じゃないことをやってきているんですよ。

 

5.ヴァルキリーコネクト(2020~継続中)

ザ・ソシャゲ。ソシャゲときいてなんとなく思い浮かべるイメージのほとんどがここにある。とにかく要素が多いしレイアウトがごちゃごちゃしている。PvPだけでも3種類くらいあるしギルドもあるしチャットは20年くらい時間が巻き戻っているやりとりが行き交うし20年くらい前のMMOってこんな感じだったのかなという思いを抱かざるを得ません。やたらとコラボを開催していてまどかとシンジくんと黒崎一護とサイタマとルーシィが使えるくらいに節操がないんですが自分もコラボに釣られてはじめた側なのであんまり悪いことは言えない。言えないんですがコラボに釣られた以上逆にここは言わないといけないところが二つあって、一つは音質がめちゃくちゃ悪い。全キャラです。演技目当てでやるものじゃないです。もしかしたら設定ミスかも知れないくらい音質が悪い。もう一つは衣装で、これはおそらくヴァルコネ固有のものではないんですが、でもやっぱりこう、なんというか、トンチキソシャゲ鎧や露出過多ソシャゲ布をコラボキャラが着せられているのを見るとソシャゲだなあとなります。あと“ここから先は金を出せ”というラインが戦闘・ガチャともにかなり明確なのもいい感じです。

 

6.白夜極光(2021~継続中)

これは最近始めた。最近よく見るソシャゲというとアークナイツ・アズレン・ブルアカの海外作品三つで(原神もソシャゲといえばソシャゲだけどオープンワールドRPGの味のほうが強いので除きます)、世代的に白夜極光はこの三つのあたりです。まだ始まってそんなに時間が経ってないんですが、お話自体は特にひっかかるところもなく、ビジュアルもいい感じ、ただ戦闘が一筆書きマス移動バトルでこれがまあ面白くて無限にやってしまう。そりゃパズルゲーも流行るよ。今は夏イベ開催中なんですが、内容が①老若男女種族問わず魅了してしまう体質のせいで疎外されて生きてきた男とその親友の男(魅了されない)の関係②金髪高飛車お嬢様とその腐れ縁で犬猿の仲で面倒みのいい銀髪女の関係③実験のせいで周囲を傷つけてしまう体質の女とその担当の医者で天真爛漫な女の関係(一緒のベッドで寝た)④主人公と水着デビューしたヒロイン、という全方位向けのものだったので普通に好きになりました。あと音楽がいいです。夏イベ通常戦闘曲無限に聞ける。

 

 

というのがいままでやってきた/やってるソシャゲでした。別にやってほしいとか布教したいとかではないので別にやんなくていいです。ただひとつだけ繰り返すと、ソシャゲ続けるコツはシナリオをよまないことだと思います。これは筆者が単に数字が増えるだけで満足できるからですが。